カキノキの実
標準和名は「カキノキ」。
食用になる熟した実を「カキ」というのね。
カキと言えば世界に通じる日本語で、学名も「Diospyros kaki Thunb.」…
と、「kaki」のスペルが見える。
甘柿は、渋柿の突然変異種と言われていているらしい。
それを固定化、品種改良したものが今食べられているカキ。
その種類は1000種にもなるそうだ。
小学校の頃…秋のおやつと言えば柿とアケビだった。
近所の庭や雑木林に生っている柿を木登りして採って食べたものだ。
カキノキは折れ易いので、登るにもちょっとしたコツが要った。
アケビは高学年のお兄さん達が、高い場所に在る物まで採ってしまっていた。
低学年には中々食べられず、高学年になるまでは幻のおやつ。
必然的に数の多い柿がおやつになったって訳。
遊びの途中で皮ごと齧って食べる柿は、甘くて元気が出、腹持ちも良かった。
去年は甘柿だった木が、今年は渋い事もあった。
一度、思いっきり渋柿を齧ってしまい、口中シブシブになった事がある。
あの時の渋さは、今もありありと思い出せる程の強烈さだった。
甘い柿をポケットに隠し持って渋柿の木に登り、如何にも今もいだ風に齧る。
下に居る友達に「甘いよ〜」って言いながら渋柿を投げ渡す。
渋柿をなんの疑いも無く齧った友達を見て大笑い。
こんな悪戯もしょっちゅうやった。
だから、皆、柿を食べる時は慎重に、少しだけ齧って確認する様になった。
実家にあるカキノキに沢山実が生ったので、袋にいっぱいもいできた。
今日のノルマは一人3個。
大人になってからは皮はちゃんと剥いて食べるのだ。
でも、丸ごとは基本なので譲れない(笑)
柿だけでお腹がいっぱいになる経験は中々出来ないので、貴重な体験が出来た秋の日。