徒然なる椅子屋

日々のたわごと

角椅子

工作室、美術室、実験室、特別教室向けの椅子といえば…。
そう!角椅子。
背もたれの無い、無骨な実用一点張りの漢気さえ感じさせる椅子。
ゴツンと角ばった背もたれの無いその風貌は、頑固な職人の気概を漂わせている。
そんな角椅子の特注品のオーダーをK中学校様から承った。
固定観念から、
「理科室か技術室かな?」
…と思っていたのだが、納入先は家庭科室であった。
共学校であれ男子校であれ、現代では必須の科目である家庭科。
包丁一本さらしに巻いて修行する料理人も…
世界を又に架ける一流ホテルのシェフも…
公人御用達のパティシエも…
行列のできるラーメン店の店主も…
スタート地点は、そう!家庭科室の角椅子。
(家庭科が全て料理関係って所に激しく固定観念があるが…)
頑丈で無骨ながらどこか優しさを漂わせる角椅子が子供達の人生の一時に在る。
鼻の奥に中学時代の家庭科室の匂いがちょっと蘇った気がした。

特注各椅子 W340×D300×H450mm ビーチ集成材


箱状の構造になっている。
厚みの在る重い材だが、手掛け穴があるので持ちやすい。